第3話
さて、形成外科は何をしている診療科なのか、というお話です。
さて前回は形成外科というのはつかみどころがない科というお話をしました。
まだ、まったくつかめていないと思います。つかめてなくて大丈夫です。
専門分野の説明に入る前にまず、“皮膚や皮下組織を主に診ている”とお話しするとだいたい訊かれるこの質問、
「皮膚科とはどう違うの?」に答えたいと思います。
そこの違いに関して本当にざっくり説明すると、皮膚科は皮膚内科、形成外科は皮膚外科と思っていただければ7割くらい合っています。
それだったら形成外科なんて名のらずに皮膚外科ってすればいいじゃない?
気持ちはわかりますが、あとでお話しするように我々としては皮膚皮下組織だけを扱っているわけではない(顔面骨や手指の骨や筋肉なども扱います)
ので皮膚外科といわれるとそれはそれで納得できない感じなのです。
そして、実際に形成外科をやってみると皮膚科の診療範囲とはあまり被ってないことに気づきます。
もちろん皮膚科医の先生でも外科手術をやっている先生もいらっしゃいます。
ただ、一般に皮膚科の先生は外科的な処置をあまり好まれないイメージなのと、
それとは逆に形成外科医は手術しかしていない(薬を使った内科的治療はほとんどないです)といったかんじです。
診療範囲が被ることなく、皮膚科の先生とは仲良くやれることがおおいです。
あと皮膚科の先生が外傷(けが)を診ているところは見たことがないですね。
(私が形成外科で一般のけがを一手に見ていたからかもしれないのですが・・)